入門講座で「パーソナルスタイリストに資格は必要ですか?」と質問をいただきました。
私は37年前にスタイリストになりましたが資格は修得していません。
専門学校にも行っていません。フリーランスになったばかりの頃は、頼まれるとアシスタントも何度か経験しましたが通算しても3ヶ月くらいだと思います。
今は各専門学校でスタイリスト、パーソナルスタイリストの学びがあり便利だと思います。
正直言いますと資格は必要ではないと思います。
しかく【資格】とは。意味や解説、類語。1 あることを行うのに必要な、また、ふさわしい地位や立場。「理事の資格で出席する」2 あることを行うために必要とされる条件。「Google国語辞典」
正しく言いますと37年前はまだスタイリストの仕事の仕組がありませんでした。専門学校では服飾の学びがほとんどでスタイリスト学科を卒業してもメーカーやアパレルの販売員になる方、卒業してからフリーのスタイリストのアシスタントになる方がほとんどでした。
仕事として確立するには、その仕事がどんな仕組みで成り立っているのか、ある程度はルーティンワークで仕組化されないとなりません。パーソナルスタイリストの仕事も今でこそ需要と供給がそろってきましたが最初は手探りだったのです。
私が個人の方から依頼されたのは10年ほど前でした。個人と言いましても会社概要パンフレットのプロフィール撮影で会社代表の方が、撮影後に個人のスタイリングを依頼されたという成り行きでした。メディアスタイリストをしていたので仕事のやり方に大きな違いはなく難無くできました。
しかし、その後カラースクールでファッションを教えて欲しいという依頼があり、自分のやってきたことを仕組化することになりました。そして、本にまとめ出版して教えています。今までにやってきたことの知恵なのです。
ですから資格は必要ですか?と聞かれれば「必要ではありません」とお答えします。
Google国語辞典には、あることを行うのに必要な、また、ふさわしい地位や立場。あることを行うために必要とされる条件。と記されていますが条件が揃わなければ仕事ができないか?と言えば決してそうではありません。
私のように手探りで自分で開拓していけば問題はありません。オリジナルメソッドでもお客様が納得されて満足されれば良い訳です。必要な情報もネットや本にたくさん出ています。
では、当協会のような専門知識を学ぶメリットはなんでしょうか?本には知識が書かれています。
有名な先生方が書かれた本には間違いはないでしょう。
そこから知識は学ぶことができます。しかし、仕事は知識だけではできません。本の通りには行かないのが世の常だからです。
現場の事は現場の人に聞く。パーソナルスタイリストの会社に入れば現場の先輩方が見本を見せて教えてくれます。自分の思考や理念に合う会社に入るのが早い方法だと思います。スタイリストも会社組織になっているところも多くなりました。
パーソナルスタイリストの会社もあるかと思います。ISCAでも認定後は仕事の派遣をしていますが、雇う側として考えると何も知らない人にいきなり仕事をあてがうのはリスクが高いので、先ずは学んで覚えてもらいます。
では、頼む側として考えてみるとどうでしょうか、知識がない人に依頼するでしょうか?
知り合いだったら最初は頼んでくれるかもしれません。しかし、仕事とは全く知らない人が頼んでくれて成り立たないと仕事とは言えません。
知らない人が依頼する条件とはどのようなことか?それは自分が頼むときに、どういう条件で選ぶか?を考えれば分かります。経験や実績、時には資格などの表記を見るのではないでしょうか?また、自信を持ってお客様にサービスするのに学びは必要だとも言えるのではないでしょうか。
決まりや規定はありません。ここに記載したことは、私の考え方ですので、ご自身の経済事情や考え方で自由に選択して下さい。個人向けファッションサービスの仕事がもっと認知され、需要されること。そして、スタイリストの質の向上にISCAでは今後も力を注ぎます。
資格は必要か?と聞かれれば必要ではないと思いますが、講座を受講するということは、あくまでも資格修得の為だけではないということが答えです。ISCAで発行した資格にたいしては責任をもって、その後の活動を応援させて頂きます。
また、今後はパーソナルスタイリストの質の向上に向けて検定制度を監修させて頂く予定もありますので、また情報を掲載させて頂きます。
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