パーソナルスタイリストになるにはどうしたら良いですか?
という質問を地方に住む女子高校生からお問い合わせいただきました。
◎パーソナルのスタイリスト「個人向けファッションスタイリングサービス」
◎メディアのスタイリスト「芸能人・文化人・スポーツ選手などメディアに出られる方々のファッションスタイリングサービス」
現在ファッションスタイリストは2業種に分かれています。
最近ではメディアスタイリストでパーソナルスタイリストをやる方も増えてきました。
それだけパーソナルスタイリストの需要が増えてきているということです。
私は元々メディアスタイリストですが、15年ほど前からパーソナルのスタイリング依頼があり、それからだんだん個人の方のご依頼が増えて、10年前からパーソナルスタイリストを育成するようになり、希望者が増え、教えた方々が活躍するようになったので、協会を立ち上げました。
現在もメディア・パーソナルの現役スタイリストとして仕事をしています。
スタイリストの仕事のメインは、洋服をスタイリングすることですが芸能人でも個人向けでも「似合う」「好み」「魅せたい」を考慮してオケージョン別でスタイリングすることに変わりはありません。
オケージョンと言うのは個人の方でしたら仕事・イベント・プライベート、芸能人の方はテレビ・雑誌・ドラマ・広告・映画・講演などのオケージョン別です。
どんな風に見られたいのか、魅せたいのかを「装い」でビジュアル表現します。
ISCAでは、「似合う」と「好み」だけではスタイリングしません、必ずゴールを決めて「見られる・魅せたい」にシフトします。また、外見は1番外側の内面であると表記してある通り、十分なカウンセリングをしてお客様のマインドも重視しています。
これはメディアのやり方をパーソナルにも応用し、取り入れているのです。
洋服の手配の仕方は、パーソナルは個人向けでショッピングアテンドし、基本は買い取りですがメディアはメーカーに協賛していただき、基本はサンプルリースで、使ったものはお返しします。
個人向けサービスでもポートレート撮影などはレンタルする場合もありますし、メディアでも買い取りの場合もありますが、あくまでも基本的にという考え方です。
スタイリストになりたいという問い合わせは、10代・20代の方が多いのですが、パーソナルスタイリストは、フリーランスか個人起業が多いので、学校を卒業して直ぐになる人は、現在は、ほぼいません。
ISCAの受講生方は年齢層が高く30代~50代の女性で、何かの仕事をしていた方、または現在も他の仕事をしていて副業やプラスのスキルとして、パーソナルスタイリストをされています。
メディアスタイリストは専門学校を卒業後、3年~5年アシスタントをしてフリーランスになるか、個人起業するか、会社に所属するかですが、パーソナルのスタイリストはメディアスタイリストと違い、個人向けのファッションスタイリングサービスなので、SNSで発信、拡散して自分にファンをつけていく、口コミで広げていく、紹介で増やしていくという感じです。
メディアスタイリストは、お弟子制度という古い体制が続いていますが、パーソナルのスタイリストはSNSを使ってビジネスにするという新しいビジネススタイルという点が最も大きな違いでしょう。
ファッションスタイリングすることには変わりはないのに、ビジネスの仕方が違うのは面白いと思います。
ISCAではファッションスタイリングに必要な知識とファッションビジネスに必要な知識を両方教えています。なぜなら両方必要だからです。
ファッションビジネス講座では、具体的にSNSを使った配信の仕方を一緒に作りながらカタチにしていきます。詳しくはファッションビジネス講座をご覧ください。
ファッションスタイリングに必要な知識は、デザイナーになるのではありませんから、専門学校ほどの詳しい知識ではありません。実際に40年以上スタイリストして本当に必要だと思ったことだけ、イコール仕事になることだけを凝縮して、学びのプログラムにしました。
ファッションビジネスも40年以上の個人起業と、教えた認定生方がフリーランス・個人起業家として必要だと認識したことを、まとめてお教えしています。
スタイリスト向きの性格特性としては、人が好き・ファッションが好き・人を輝かせることが好き・コミュニケーションが好きなどがパーソナルもメディアも同じようにあげられます。加えてメディアは時間管理とお金の管理、商品管理などの管理能力がさらに必要になります。パーソナルは自分も輝いていないとファンをつくるのは難しいと言えます。
どちらかというとメディアは黒子でパーソナルは自分も時には表舞台に立たなければなりません。最も最近メディアでも有名になると表舞台に立つ方も増えましたが。
メディアスタイリストは専門学校からアシスタントというパターンが多いです。「パーソナルスタイリストに資格は必要ですか?」という質問もいただきますが、あえて必要ではありません。しかもスタイリストは美容師と違い国家資格はありません。
「私はスタイリストです」と名乗れば今からスタイリストです。名刺を作り、SNSで発信すれば良いのです。
知識と腕に自信があれば、その資格を取らなくても仕事ができるでしょう。
仕事がまったくできないというわけでもありません。
ただし、どんな職業でも同じですが、自分で言うのは容易いけれど、人から認めてもらうのは簡単ではありません。
仕事のオファがコンスタントにきて、継続していて初めて名乗れるのがビジネスです。それには専門的な知識が必要なのは言うまでもありません。
ファッションの専門学校を卒業して洋服メーカーで働いた経験がある、それも確かに立派なキャリアですが、スタイリストの仕事は少し特殊でもあります。やはり経験者に学ぶのは早いスタートをきれる、そして相談することができるのは安心と保険なのです。
また、お客様になる方に安心感を与えることになります。資格を取ったという実績が、選ばれる理由にもなります。資格を取得することは、自分の仕事を守っていくことにもなります。
これから益々増え続けるファッションスタイリングサービス、パーソナルのスタイリストを目指すならスタイリストとしての基本的なファッションの学びとサービスの仕方、ファッションビジネスの仕方を学ぶことをおすすめします。
私は40年以上スタイリストを続け、現役でビジネスにしています。この仕事を心から誇りに思い愛してしるからこそ大切に広げていきたいと思っています。
パーソナルスタイリストになりたい方は、様々なスクールや協会がありますので十分に調査してご自分の希望にかなうところで学ぶことをお勧めします。
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